多様な薬と葉と瓶
  • ホーム
  • ピル普及の歴史と頭痛、吐き気などの副作用

ピル普及の歴史と頭痛、吐き気などの副作用

葉の上にあるカプセルとスプーン

避妊用のピルというのは、女性の産む権利、産まない権利を重視するアメリカにおいて、1960年代からはじめて歴史の舞台に登場したもので、女性自身が主体的に避妊ができるということで普及がはじまりました。
しかし、当時のピルは、女性ホルモンのなかでも卵胞ホルモンの分量が多めの高用量のものであって、頭痛や吐き気などといった、ホルモンバランスの変化にともなう典型的な副作用のほか、血栓症などのリスクも大きかったことから、その改善が急がれていました。
そして、1970年代になると、卵胞ホルモンの分量をできるだけ少なくした低用量ピルとよばれるものが誕生し、頭痛や吐き気などの副作用を比較的少なくすることに成功したという歴史があります。

いっぽう、日本におけるピルの歴史ですが、高用量のものについてはアメリカと同様に昔からあったものの、基本的には女性のホルモンバランスの異常にともなう月経困難症や月経前症候群、子宮内膜症などといった病気を治療するための医薬品として用いられていたものでした。
低用量ピルが避妊を目的として普及しはじめるのは、1999年と、世界的にみてもひじょうに遅くなってからのことです。
しかし、これは日本で低用量ピルの解禁をしようとするその時期に、性行為、あるいは血友病などによるエイズの発症者が増加傾向をみせており、安易に解禁をすることが、かえってエイズのようなおそろしい病気のまん延をもたらすのではないかと危惧されていたという事情によるものです。

したがって、現在日本で流通しているピルはほぼ低用量ピルですので、副作用のおそれも小さいものですが、ごくわずかに血栓症で死亡した事例などもありますので、特にヘビースモーカーの人は注意はしておいたほうがよいといえます。
血栓症の場合、急に胸が痛くなる、手足がしびれる、呼吸が苦しいなどの症状がみられますので、まよわず病院を受診すべきです。

関連記事
人気記事一覧